いろはです。
今回は、2025年の総決算企画です。 旧作・新作・同人問わず、私が2025年にプレイして「最も面白かった」「魂が震えた」ノベルゲームTOP10をランキング形式で紹介します。
「人生を変えるような物語に出会いたい」 「疲れた心を癒やしてくれるゲームが知りたい」
そんな方は、ぜひ最後までご覧ください。 (※本記事はネタバレなしで紹介しています)
第10位:KANADE (Frontwing)
疲れた心に染み渡る、最高に美しい『清涼飲料水』

■ どんな作品? 植物が文明を覆い尽くした『大緑禍』と呼ばれる世界。 そこで暮らす少年と、宇宙人のハーフである少女・カナデが出会い、恋をして……『ラブソング』で世界を救おうとする物語です。『ATRI』の世界観と『天気の子』のようなヒロイン設定を混ぜ合わせた、少し切なくて優しい未来のおとぎ話です。
■ ここが凄い! 正直、「視聴覚体験」としての完成度が120点を超えています。ゆさの先生・渡辺明夫先生によるビジュアル、夏吉ゆうこさんの歌声、そしてBGM。これらが完璧に調和して、モニターの前の自分を無理やりその世界に引きずり込んできます。ゲームをプレイしているというより、「極上の映画を浴びている」ような没入感です。
■ 気になった点 ・サブキャラクターの扱いが少し勿体ない(後半出番が減る)・選択肢がほぼ一本道で、ゲームとしての介入度は薄め
■ こんな人におすすめ
- 日々の生活に疲れていて、「癒やし」が欲しい社会人の方
- 5時間程度でサクッと美しい世界に浸りたい人
第9位:廃村少女[弐] ~陰り誘う秘姫の匣~ (Escu:de)
「廃村」「因習」「謎解き」。夏の田舎のノスタルジック・ミステリー

■ どんな作品? 7年前に滅びた町『心珠町』に閉じ込められた主人公たちが、脱出を目指す物語。誰もいない廃屋、夏草に覆われた神社、遠くから聞こえる波の音……。「怖いけれど、どこか懐かしい」独特の空気感が魅力です。
■ ここが凄い! 前作以上にシナリオ構成が巧みになっています。あるルートでは「脱出」、あるルートでは「因習の解明」と、ルートごとに挑む謎が変わるため飽きさせません。特に新キャラの「七々瀬」が、部外者視点の語り部として物語に一本芯を通しています。
■ 気になった点 ・前作のような「理不尽なバッドエンド」や「ドロドロした狂気」は控えめ。・謎が綺麗に解ける「優等生」な作りなので、絶望感を求める人には物足りないかも。
■ こんな人におすすめ
- 夏の田舎を舞台にした、少し不思議で切ないミステリーが好きな人
- 物語と雰囲気重視で、快適に読み進めたい人
第8位:顔のない月 -待宵の双椿- (ROOT)
令和に蘇った伝説。美しき「伝奇ミステリー」の金字塔

■ どんな作品? 19年に一度の奇祭に向けて、閉鎖空間で徐々に狂気が満ちていく純・伝奇ミステリー。クラウドファンディングを経て、令和の今リメイクされました。
■ ここが凄い! 原画家・CARNELIAN先生によるビジュアルが「暴力的なまでの美しさ」です。特にヒロイン・鈴菜の「瞳」の描写に力が入っており、ハイライトが消えた時の絶望感とのコントラストを見るだけで、物語の深さが伝わってきます。バトル要素なしの純粋な伝奇モノですが、読後感の良いハッピーエンドなのも現代的で良かったです。
■ 気になった点 ・家系図や人間関係が複雑(似た名前が多い)で整理が大変。・フローチャートの分岐条件にネタバレが含まれていることがあるので注意。
■ こんな人におすすめ
- 美しすぎる絵と、濃厚な因習村の空気に頭の先まで浸かりたい人
第7位:ハッピーウィークエンド (HOOKSOFT)
料理男子 × 年上お姉さん。背伸びして恋する「人生の週末」

■ どんな作品? 「ウェイ系」サークル生活を送っていた主人公が、将来に不安を感じて一念発起。得意の「料理」と「家事」を武器に、社会人のお姉さんたちと距離を縮めていく物語です。
■ ここが凄い! 「社会人ヒロイン」と「献身的な料理男子」の相性が最高です。特にフリーランスの「小春さん」ルートが至高。バリバリ働く彼女が、主人公のご飯や気遣いに癒やされて堕ちていく過程がたまりません。「高嶺の花に追いつきたい主人公」と「世話を焼かれたいお姉さん」の需要が噛み合っています。
■ 気になった点 ・共通ルートの「大学生の飲み会ノリ」が苦手な人は注意(個別ルートに入れば真面目になります)。・元カノと同棲を続けている設定など、少し強引な部分も。
■ こんな人におすすめ
- 働くお姉さんに「癒やし」を提供して、たっぷり甘やかされたい人
- 主人公が能動的に尽くすタイプの恋愛が好きな人
第6位:ライムライト・レモネードジャム (ゆずソフト)
青春、バンド、そして恋愛! 2025年覇権の「王道キャラゲー」

■ どんな作品? 1年間の四季を通して描く、甘くて酸っぱい「レモネード」のような恋物語。バンド『レモネードファクトリー』を結成し、音楽と恋に全力で向き合います。
■ ここが凄い! 1年間という長期スパンで関係性が深まるため、恋愛に説得力があります。ボーカル曲約15曲、BGM含め85曲以上という圧倒的な音楽ボリューム。背景や立ち絵の差分も豊富で、視覚的に飽きさせない作りは「さすがゆずソフト」です。
■ 気になった点 ・「優しい世界」すぎて、バンドもの特有のドロドロした葛藤やリアリティは薄め。・とんとん拍子で成功していくので、ご都合主義に感じる部分も。
■ こんな人におすすめ
- ゆずソフトのキャラデザや雰囲気が大好きな人
- ストレスフリーで可愛い子とイチャイチャし、安心してハッピーエンドを迎えたい人
第5位:narcissu (ステージ☆なな)
そのタイトルの意味を知った時、あなたは静かに涙する。

■ どんな作品? ホスピスの「7階」で余命宣告を受けた主人公と少女・セツミ。「家でも病院でも死にたくない」という彼女と共に、死に場所を探して淡路島へ向かう逃避行を描きます。
■ ここが凄い! タイトルの「narcissu」は、水仙(narcissus)から「s(Suicide/自殺)」を抜いた造語。「自ら命を絶つことは否定し、かといって生にも執着しない」。ただ自分らしく終わることだけを選び取る哲学が詰まっています。派手な演出も奇跡も起きないからこそ、突き刺さる物語です。
■ 気になった点 ・選択肢のない「キネティックノベル」形式で、ゲームというより映画や小説に近い。・古い作品なので画質などはレトロ。結末に救いがあるかはプレイヤーの死生観次第。
■ こんな人におすすめ
- 「余命モノ」の安っぽいお涙頂戴にうんざりしている人
- 数時間で一生記憶に残る、リアルな死生観に触れたい人
第4位:何度目かのはじめまして (purplesoftware)
運命が変われば、愛も変わるのか? 「関係性」を問うタイムリープ・ラブストーリー

■ どんな作品? 中途半端な人生を送る30歳の主人公が、13年前にタイムリープ。しかしそこには「記憶に存在しないはずの少女」がいて……。青春をやり直す中で、予想外の真実に直面します。
■ ここが凄い! 「BAD END」の完成度が凄まじいです。愛する人を肯定するためにあえて残酷な選択をするなど、プレイヤー自身の倫理観を試されます。「過去が変われば、相手の人格も関係性も変わる」という深いテーマを突きつけてくる哲学的な作品です。
■ 気になった点 ・メインヒロインのバストサイズがファンタジー領域すぎる。・ガイド役の悪魔(ラプラ)の自己主張が強く、好みが分かれるかも。
■ こんな人におすすめ
- 「あの時、別の選択をしていたら?」と考えがちな30歳前後の社会人
- 「運命」や「ifの世界」について考えるのが好きな哲学好きゲーマー
第3位:俺たちに翼はない (Navel)
「ありふれた物語」を装った、計算し尽くされた青春群像劇

■ どんな作品? 架空の大都市「柳木原」を舞台に、複数の全く異なる主人公の視点から描かれる群像劇。『それは舞い散る桜のように』の王雀孫氏が手掛けた名作です。
■ ここが凄い! 章ごとに主人公が交代するオムニバス形式で、視点もジャンルもガラリと変わります。王雀孫氏独特の言語センスによるギャグと、切ない心理描写の落差が中毒になります。バラバラに見える物語が交錯し、伏線が回収される瞬間の「納得感」は極上です。
■ 気になった点 ・序盤があまりにも面白くない(暗いテーマで苦しい展開が続くため)。・ここを抜ければ雪だるま式に面白くなるので、少しの我慢が必要です。
■ こんな人におすすめ
- 濃密な文章を読むこと自体を楽しみたい人
- 一癖ある主人公や、複雑な群像劇が好きな人
第2位:サクラノ詩 (枕)
人生観を書き換える「読む芸術」。幸福と喪失の物語

■ どんな作品? かつて神童と呼ばれた画家・草薙直哉と、芸術に生きるヒロインたちの物語。「あなたの生き様そのものが、最高の芸術になりうるのではないか?」と問いかける、優しさに満ちた作品です。
■ ここが凄い! 文学・音楽・絵画が融合した、ゲームの枠を超えた「体験」です。宮沢賢治やオスカー・ワイルドの引用、神懸かったBGM。才能をすり減らして誰かのために生きる主人公の姿に、最後はモニターの前で動けなくなるほどのカタルシスを味わえます。
■ 気になった点 ・スロースターターで、最初の十数時間は退屈に感じるかもしれません。・物語開始時点で大きな事件が終わっているため、序盤はもどかしさがありますが、ピースがハマると世界が一変します。
■ こんな人におすすめ
- 「一生モノの物語」を探している人
- これまでの人生で、何かを諦めたり挫折した経験がある人
第1位:望却のエディシウス (ぽかぽかびより)
『死にたい』から始まる、世界で一番痛くて優しい『生』の賛歌

■ どんな作品? まさかの「同人ゲーム」が1位です。 精神を病んだ主人公と、目の前で自殺する不思議な少女。 彼女が死なない明日を探すために絶望のループを繰り返す、4時間のタイムリープ・サスペンス。
■ ここが凄い! たった4時間で人生観を揺さぶられます。タイトルの「エディシウス(Edicius)」は、逆から読むと「Suicide(自殺)」。つまり、「自殺に背を向けて、生へと逆走する物語」です。大人向けの描写も、「生きている実感」や「傷の舐め合い」を描くために不可欠な要素として機能しており、その必然性が凄まじいです。
■ 気になった点 ・バックログジャンプがないなど、システム・UI周りは少し不便。・重要なサブキャラクターがシルエット表示なのが惜しい。
■ こんな人におすすめ
- 「生きるのがしんどい」と感じている社会人
- 長編をやる体力はないが、映画のような極上の物語を浴びたい人
まとめ
以上、2025年総決算ランキングでした。
2025年の1位は、まさかの同人ゲーム『望却のエディシウス』でした。 皆さんの「今年一番面白かったノベルゲーム」は何ですか?
気になった作品があればぜひチェックしてみてください。
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